高血圧症の治療は生活習慣の見直しに加えて、薬が使われます。血圧降下剤はどうやって血圧を下げるのか?身近な疑問にお答えします。

高血圧症の薬と治療高血圧症の薬と治療

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◆Ca(カルシウム)拮抗薬

細胞内にCaイオンが流入すると、Caはカルモジュリンとともにミオシン軽鎖キナーゼを活性化し、ミオシンをリン酸化することで、ATPを 使い平滑筋を収縮させます。そして、収縮後はホスファターゼの作用で直ちに脱リン酸化され、平滑筋は弛緩します。

Ca拮抗薬は血管平滑筋細胞や心筋の細胞膜に存在する膜電位依存性Caチャネルに結合することで、細胞内へのCaイオンの流入を抑制します。 臨床的に用いられているCa拮抗薬の多くはCaチャネルの中でも平滑筋、心筋に多く存在するL型Caチャネルに選択的に結合します。

平滑筋は骨格筋に比べて筋小胞体の発達が悪いため、筋小胞体に貯蔵されているCaではなく、細胞内へ流入するCaの依存度が大きい。つまり、 神経や骨格筋とは異なり、平滑筋の活動電位はNaスパイクではなく、Caスパイクである。

臨床的に用いられているCa拮抗薬は大きく3つの系統(ジヒドロピリジン系、ベンゾチアゼピン系、フェニルアルキルアミン系)に分けられる。 ジヒドロピリジン系のCa拮抗薬は血管選択性が高いので、主として降圧剤としてのみ用いられる。ベンゾチアゼピン系やフェニルアルキルアミン系 のCa拮抗薬は、血管に対する作用はジヒドロピリジン系に及ばないものの、心臓(心筋・房室結節)に対する選択性があるので、 心抑制作用、心拍低下作用も持ち、主として狭心症、不整脈にも使用される。

ジヒドロピリジン系
血管選択性が高く、動脈硬化進展阻止作用もある。動脈の拡張作用が強いため末梢でのうっ血→浮腫
グレープフルーツ(CYP3A4)、イトリゾール、シメチジンで増強。 ジゴシン(P-糖タンパク質)でも増強。
アダラート
(ニフェジピン)
速効性で強力な降圧作用
アダラートL・CR
ラミタレートL
(ニフェジピン)
Lは徐放剤(T1/2=3.7h)、CRは24時間にわたり有意な降圧。かまない。
アテレック
(シルニジピン)
降圧に伴い、交感神経活性抑制効果を有する。(T1/2:5.2h)
ノルバスク
(アムロジピン)
作用時間がもっとも長い(T1/2:39h)
カルスロット
(マニジピン)
 
ニパジール
(ニルバジピン)
 
カルブロック
(アゼルニジピン)
降圧効果の発現が緩やかで作用の持続時間が長く、心拍数には変化をきたさない。
コニール
(ベニジピン)
降圧作用は他のCa拮抗薬に比べて緩やか(T1/2:1.7h)1日1回
バイロテンシン
(ニトレンジピン)
(T1/2:10h)
ランデル
(エホニジピン)
心保護作用とともに腎保護作用を有する
ペルジピン
(ニカルジピン)
(錠T1/2:1.5h)、1日3回
共通の副作用:顔面潮赤、ほてり、めまい、動機、頭痛、浮腫(足のむくみ)

ベンゾチアゼピン系
安静時狭心症には朝の発作を抑えるために、朝と就寝前の2回投与する。
ヘルベッサー
(ジルチアゼム)
血管拡張、心筋に対する作用を中等度に持つ。
共通の副作用:

フェニルアルキルアミン系
洞結節や房室結節の活動電位はCaイオン流入で生じるので、 上室性不整脈にも有効
ワソラン
(ベラパミル)
心筋のみならず血管のCaチャネルに対して抑制作用をもつので、狭心症や高血圧を合併している不整脈に適している。
共通の副作用:徐脈、房室ブロック、動悸、血圧低下など

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